Domino® ディレクトリのユーザーの削除

以下の AdminP (システム管理プロセス) 要求を使用して、Domino® ディレクトリからユーザーを削除できます。

管理プロセスを使用してユーザー名を削除できます。ユーザー名を削除するには、Domino® ディレクトリーか Domino® Administrator で Notes® の [ユーザーの削除] アクションを実行します。この処理を実行するときに発生する一連のシステム管理プロセス要求を次のフローチャートに示します。四角形の要素は要求を表しています。この節の終わりにある表に示されている要求ごとのタイミングはデフォルトの設定によるものです。デフォルトの設定は、サーバー文書の [サーバータスク] > [管理プロセス] タブでカスタマイズできます。

Domino® ディレクトリのユーザーの削除

トリガー: Domino® ディレクトリーで [アクション] > [ユーザーの削除] を選択するか、[ユーザーの削除] をクリックして、Domino® ディレクトリーから指定したユーザーを後で削除するように指定したとき。

実行場所: Domino® ディレクトリのシステム管理サーバー。

実行のタイミング: サーバー文書の [Administration Process] タブの [間隔] の設定に従います。

結果: システム管理プロセスによって、他のユーザーのユーザー文書を除く Domino® ディレクトリから名前が削除され、[ユーザー文書からの削除] 要求が発行されます。Termination グループを作成し、削除したユーザーをこのグループに追加するようにシステム管理プロセスを設定している場合は、このグループに名前が追加されます。

ユーザー文書からの削除

トリガ: [Domino ディレクトリからの削除] 要求が完了したとき。

実行場所: Domino® ディレクトリのシステム管理サーバー。

実行のタイミング: サーバー文書の [Administration Process] タブの [一日一回実行する時刻] の設定に従います。

結果: システム管理プロセスによって、Domino® ディレクトリにある他のユーザーのユーザー文書から名前が削除されます。

アクセス制御リストからの削除

トリガー元: 削除アクションの実行時に、指定した名前のすべてのオカレンスを Domino® ディレクトリから直ちに削除するように指定したとき。名前を後で Domino® ディレクトリから削除するように指定した場合は、[Domino ディレクトリからの削除] 要求が完了したとき。

実行場所: ドメイン内の各サーバー。

実行のタイミング: サーバー文書の [Administration Process] タブの [間隔] の設定に従います。

結果: ドメインの各サーバーによって、それぞれのサーバーがシステム管理サーバーとなるデータベースの ACL から名前が削除されます。Domino® 6 の場合は、共有しているフォルダ、ビュー、エージェント、フォームからも名前が削除されます。

設計要素からの削除

トリガ: システム管理サーバーで [アクセス制御リストからの削除] 要求が完了したとき。

実行場所: ドメイン内の各サーバー。

実行のタイミング: サーバー文書の [サーバータスク] > [管理プロセス] タブの[遅延要求の設定] に従います。

結果: ドメイン内の各サーバーによって、その管理下にあるデータベースの共有設計要素から名前が削除されます。プライベート設計要素は削除されません。

読者/作成者フィールドからの削除

トリガ: 指定したすべての名前を Domino® ディレクトリから直ちに削除するように指定した場合は、Domino® ディレクトリのシステム管理サーバーで [アクセス制御リストからの削除] 要求が完了したとき。Domino® ディレクトリから名前を後で削除するように指定した場合は、[ユーザー文書からの削除] 要求が完了したとき。

実行場所: ドメイン内の各サーバー。

実行のタイミング: サーバー文書の [Administration Process] タブの [遅延要求の設定] に従います。

結果: ドメインの各サーバーによって、データベースの読者フィールドと作成者フィールドから名前が削除されます。そのサーバー自体がデータベースのシステム管理サーバーであり、ACL の詳細オプションで [すべての読者フィールドと作成者フィールドを更新する] が選択されているサーバーで実行されます。サーバーによって、データベース内にある共有エージェントやプライベート設計要素 (フォルダ、ビュー、エージェント) から、削除されるユーザーの署名が付いたものが検索されます。見つかった共有エージェントは、要求の返答文書に報告されます。プライベート設計要素が見つかった場合は、[プライベート設計要素削除の承認] システム管理要求が発行されます。

未読リストの削除

トリガ: [アクセス制御リストからの削除] 要求が正常に完了したとき。

実行のタイミング: サーバー文書の [Administration Process] タブの [一日一回実行する時刻] の設定に従います。

実行場所: ドメイン内のすべてのサーバー。

結果: ドメインの各サーバーによって、サーバー上のデータベースがすべて調べられ、未読リストのユーザー名が削除されます。

削除情報の取得

トリガ: 指定した名前のすべてのオカレンスを直ちに削除するように指定した場合は、Domino® ディレクトリのシステム管理サーバーで [アクセス制御リストからの削除] 要求が完了したとき。名前を後で Domino® ディレクトリから削除するように指定した場合は、[Domino ディレクトリからの削除] 要求が完了したとき。ただし、ユーザーの削除を指定したメールファイルも削除するように指定した場合に限ります。

実行場所: 削除されたユーザーのホームサーバー。

実行のタイミング: 即時

結果: ユーザーのホームサーバーによって、メールファイルに関する情報を提供する [ファイル削除の承認] 要求が作成されます。結果は、システム管理要求データベースの [処理待ち管理者承認] ビューに表示されます。

ファイル削除の承認

トリガ: [削除情報の取得] 要求が完了したとき。

実行場所: 要求を承認したサーバー。

実行のタイミング: 要求を手動で承認または拒否したとき。

結果: 要求を承認すると、システム管理プロセスによって [ファイルの削除要求] 要求が作成されます。

ファイルの削除要求

トリガ: [レプリカ削除の承認] 要求を承認したとき。

実行場所: Domino® ディレクトリのシステム管理サーバー。

実行のタイミング: 即時

結果: [メールファイルの削除] 要求が発行されます。

メールファイルの削除

トリガ: [ファイルの削除要求] 要求が完了したとき。

実行場所: 削除されたユーザーのホームサーバー。

実行のタイミング: サーバー文書の [Administration Process] タブの [間隔] の設定に従います。

結果: システム管理プロセスによって、Domino® ディレクトリに対する [文書の削除] の権限と [作成者] 以上のアクセス権が、削除を承認した管理者に設定されていることが確認されます。続いて、システム管理プロセスによってファイルが削除されます。

リンクされていないメールファイルの削除

トリガー元: 共有メールを使用するメールファイルに対する [メールファイルの削除] 要求が完了したとき。

実行場所: 削除されたユーザーのホームサーバー。

実行のタイミング: サーバー文書の [サーバータスク] - [Administration Process] タブにある [オブジェクトストアを使用中のメールファイルのパージと削除の間隔:] フィールドの設定に従います。

結果: システム管理プロセスによって、一定の待機時間の後にメールファイルが削除されます。この待機時間に、古いメッセージをパージする Object Collect タスクを実行できます。

プライベート設計要素削除の承認

トリガ: [読者/ 作成者フィールドからの削除] 要求が完了し、削除したユーザーが署名したプライベート設計要素がサーバーにあるデータベースに見つかったとき。

実行場所: ドメイン内の任意のサーバー。

実行のタイミング: 管理者の判断に従います。

結果: 削除が承認され、[プライベート設計要素の削除要求] システム管理要求が発行されます。

プライベート設計要素の削除要求

トリガ: システム管理者が [プライベート設計要素削除の承認] システム管理要求を承認したとき。

実行場所: Domino® ディレクトリのシステム管理サーバー。

実行のタイミング: 即時

結果: [プライベート設計要素の削除] システム管理要求が発行されます。

プライベート設計要素の削除

トリガ: [プライベート設計要素の削除要求] システム管理要求が完了したとき。

実行場所: プライベート設計要素を含むデータベースが保存されているサーバー。

実行のタイミング: サーバー文書の [Administration Process] タブの [間隔] の設定に従います。

結果: 削除されるユーザーの署名が付いたプライベート設計要素が、データベースから削除されます。

注: 削除アクションの要求を発行するユーザーが、メールファイルのすべてのレプリカを削除するように指定した場合は、[削除情報の取得] 要求が作成され、ドメインのすべてのサーバーで処理されます。この要求は、[メールファイルの削除] 要求や [リンクされていないメールファイルの削除] 要求が完了した後で発行されます。ドメインのサーバーに含まれるメールファイルのレプリカごとに、[ファイル削除の承認][ファイルの削除要求][メールファイルの削除] の一連の要求が再度実行されます。

ユーザー名を削除するタイミング

1. タイミングのオプション

要求

タイミング

Domino® ディレクトリのユーザーの削除

時間間隔

ユーザー文書からの削除

一日一回実行する時刻

アクセス制御リストからの削除

時間間隔

読者/作成者フィールドからの削除

実行日

実行時刻

削除情報の取得

即時

ファイル削除の承認

システム管理要求データベースで管理者の承認が必要

ファイルの削除要求

即時

メールファイルの削除

時間間隔

プライベート設計要素削除の承認

システム管理者の承認が必要

プライベート設計要素の削除要求

即時

プライベート設計要素の削除

時間間隔