DAOS のバックアップの考慮事項
標準の Notes® データベース (NSF) では、添付ファイルは NSF ファイル自体の内部に保存され、データベースは自己完結型になります。標準の Notes データベースをバックアップするために、バックアップする必要があるのは NSF ファイル自体のみです。DAOS を導入後、DAOS に参加する NSF には、添付ファイルの内容が保存されている NLO ファイルへの参照のみが含まれます。その結果、NSF 単独のバックアップだけでは不十分です。NLO データもバックアップする必要があります。
標準の NSF バックアップを実行する際は、2 つの主な方法があります。バックアップする個別の NSF をオフラインにして (またはサーバー全体を停止して) バックアップ操作の実施期間中に NSF に対する変更が発生しないようにすることができます。もう一つの方法では NSF とサーバーをアクティブのままにできますが、Domino® バックアップ/復元 API と相互に関係するバックアップユーティリティプログラムを使用する必要があります。ユーティリティを使用することで、バックアップ操作の実施期間中に NSF に対する変更が発生するにもかかわらず、NSF の内容の整合性のあるコピーが記録されます。バックアップ/復元 API を使用しないバックアップユーティリティを使用している場合は、バックアップの期間中 Domino サーバーおよびすべての Domino 関連アプリケーションを停止する必要があります。
DAOS について NSF バックアップの処理を変更する必要はありません。DAOS を適応するために必要な変更は、単純に手続き上の追加です。NSF データのバックアップに加えて、NLO データもバックアップする必要があります。
DAOS リポジトリ内の NLO ファイルのバックアップは、Domino サーバーがダウンしている間、または起動して実行中に行うことができます。バックアップに Domino API ベースのユーティリティを使用する必要はありません。最初に一度 NLO ファイルが書き込まれると、Domino はそれらの内容を変更しません。そのためバックアップメカニズムがファイル書き込みアクティビティに対処する必要はありません。NLO ファイルは、ファイルシステム上の他の任意の汎用ファイルとしてバックアップすることができます。完了した、書き込みや名前変更のプロセスの途中ではない NLO ファイルのみバックアップする必要があります。使用中のファイルは次のバックアップまでスキップできます。ほとんどのバックアップアプリケーションは、他のアクティビティのために読み取りできないファイルを自動的にスキップします。