この資料では、サーバーとデータベースを管理およびモニタリングするためのツールについての情報を提供します。
この節のトピックでは、Domino® データベースを設定して管理する方法について説明します。
Domino® サーバーは、Domino 添付ファイルとオブジェクトサービス (DAOS) を採用し、同じと特定したデータを同じサーバーのデータベース (アプリケーション) 間で共有することにより、ファイルレベルで多くの容量を節約します。文書の添付ファイルは、Domino で DAOS 機能を使用する初めてのコンポーネントです。
DAOS (Domino Attachment Object Service) Tier 2 ストレージでは、S3 互換のストレージサービスを使用して、指定した日数アクセスがない古い添付ファイルオブジェクトを保存することができます。この機能により、DAOS を使用する Domino® サーバーに保存されるデータの量を減らすことができます。また、DAOS で実行されるファイルの増分バックアップのパフォーマンスを向上させることができます。
これらの DAOS Tier 2 ストレージのベストプラクティスに従います。
このセクションのトピックでは、Domino® サーバーを管理するためのツールについて説明します。
この節では、Domino® システムをモニターする際に役立つツールと機能について説明します。
次のいずれかの作業を行うことによって、Domino® サーバーを管理します。
組織の規模と組織内での役割分担によって、アプリケーションの設計、データベースの設計、データベースの管理および Domino® システム管理のそれぞれに関わる作業の境界があいまいになる場合があります。アプリケーションとデータベース両方の設計をアプリケーション開発者が担当している組織がある一方で、データベースの設計と管理にまつわる作業をすべてデータベース管理者が取り仕切っている組織もあります。また、データベース管理と Domino システム管理の間にも共通する部分があります。
Notes 9 データベースでの文書の要約データの制限を 16 MB に増やすことができます。
データベースをフォルダ別に編成することができます。
[詳細] タブの [Domino 添付ファイルとオブジェクトサービスを使用する] 設定を有効にすると、Domino® Server の個別のデータリポジトリに添付ファイルが保存され、Notes® データベースの管理にかかる総所有コストを削減できます。この設定は、添付ファイルのコピーを 1 つ保持し、それをサーバーのデータベース内にある複数の文書で使用できるようにすることで、サーバーのすべての参加データベースにかかる文書のオーバーヘッドを削減します。
Domino® 添付ファイルとオブジェクトサービスを有効にして Domino Server で添付ファイルの統合を設定する前に、ファイルの配置場所と統合前に大きなサイズのファイルに行う処理を決定しておきます。添付ファイルの統合を使用するサーバーごとに、ディレクトリを指定します。そこに共有添付ファイルのリポジトリ作成することになります。ディレクトリ内にある DAOS (.NLO) ファイルの数がオペレーティングシステムの限度に対して大きくなりすぎると、Domino では必要に応じて追加のサブディレクトリが作成されます。
このトピックでは、統合中に添付ファイルに対して行われる処理について説明します。
Domino® サーバー文書で、[DAOS] タブの [添付ファイルを DAOS に保存する] フィールドに値を指定すると、サーバー文書が保存されるとすぐに、Domino Attachment and Object Service の操作が無効または有効になります。
DAOS Tier 2 ストレージを有効化する前に、Domino® 資格情報ストアを構成して、ストレージサービスへの接続に使用する資格情報を保存します
資格情報ストアを設定後、Domino サーバーで DAOS Tier 2 ストレージを有効にします。お使いのストレージサービスに対応する手順に従います。
DAOS Tier 2 ストレージでは次の tell daosmgr コマンドを使用できます。
tell daosmgr
いくつかの Domino 統計を DAOS Tier 2 ストレージで使用できます。
DAOS Tier 2 オブジェクトのバックアップに使用できる 2 つのオプションがあります。
DAOS Tier 2 設定の変更には以下のガイドラインを使用します。設定の変更は慎重に行ってください。
次のガイドラインは DAOS Tier 2 ストレージ用に AWS S3 を使用している場合に適用されます。
HCL Domino では、現在 Tier 2 ストレージから Tier 1 ストレージへ DAOS オブジェクトを移動するための自動化された方法を提供していません。次のステップで手動で元に戻す方法を説明します。
DAOS Tier 2 が有効になっている Domino サーバーを DAOS Tier 2 をサポートしない以前の Domino バージョン (Domino 10.x または 9.x など) に戻す場合は、まずすべての Tier 2 DAOS オブジェクトを Tier 1 に移動します。そうしないと 10.x または 9.x に戻したサーバーは Tier 2 に保存されているオブジェクトにアクセスできなくなります。
Domino® Server では、Domino 添付ファイルとオブジェクトサービス (DAOS) リポジトリが添付ファイルの数の増大に対処するために大きくなると、データの負荷のバランスを保つために複数のサブディレクトリが自動的に DAOS 基本パスに作成されます。このリポジトリとそのデータは、移動や保存が可能です。
設定されているメール制限値または警告しきい値にメールファイルが準拠しているかどうかを判別するためにメールファイルのサイズを計算する場合、Domino® は Domino 添付ファイルとオブジェクトサービスを使用して保存した添付ファイルを各ユーザーが所有しているかのように扱います。このため、DAOS カウントを使用するメッセージがメールファイルに配信される場合、各メッセージのフルサイズがメールファイルの制限値に対して計算されます。
Notes® クライアントは、Domino® サーバーで DAOS が有効化されていることを認識します。DAOS により、クライアントと DAOS が有効化されたサーバーとの間での不必要な添付ファイル送信を抑制することによって接続速度を改善することができます。
デフォルトで、Domino® 添付ファイルとオブジェクトサービス (DAOS) によって作成および保存される添付ファイル (.NLO ファイル) は暗号化されます。リポジトリ内に後から作成されるすべての .NLO ファイルの暗号化を無効化または再有効化する NOTES.INI 設定が使用できます。
Domino® 管理者は、実稼働のピーク時間を避けるために、サーバー上で Domino 添付ファイルとオブジェクトサービス (DAOS) の再同期を実行する時間を指定することができます。
全文索引を作成すると、ユーザーがデータベースの情報を素早く検索できるようになります。データベースを検索するには、語句をデータベースの検索バーに入力し、その語句を含むすべての文書を検出します。
一部のユーザーに関連するデータベースや、特定の話題に関連するデータベースを含むデータベースライブラリを作成できます。例えば、全社レベルのデータベースライブラリには、会社の方針や手続きに関するデータベースを、マーケティング用のデータベースライブラリには、マーケティングスタッフに有用なデータベースを格納できます。
データベースカタログは、サーバーにあるすべてのデータベースのリストです。データベースカタログを作成するには、サーバーで Catalog タスクを実行します。Catalog タスクの実行時には、CATALOG.NTF テンプレートに基づいてカタログファイル (CATALOG.NSF) が作成され、適切なエントリがカタログの ACL に追加されます。
Domino® Administrator の [ファイル] タブを使用すると、Domino のデータフォルダにあるファイルを簡単に管理できます。
Domino® Administrator またはデータベースのプロパティインフォボックスでデータベースの詳細プロパティを使用して、選択したデータベース対して未読マークを複製することができます。特にメールデータベースに対して使用される機能です。メールデータベースで未読マークの複製を有効にすると、ServerA のクライアントでメールを読むことも、複製後は、ServerB のクライアントでメールを読むこともできます。しかも、未読メールは、既読のメールからはっきり区別して表示されます。
間接ファイルを使用して、同じ保守管理タスクを何度も実行することができます。これにより、時間を大幅に節約できます。fixup、compact、updall、design、convert の各保守管理タスクで、間接ファイルを使用できます。複数の保守管理タスクを異なる間接ファイルに対して逐次的に実行するバッチファイルやスクリプトを作成して、保守管理タスクを迅速に完了させることもできます。複数の CPU を使用している場合は、同じ保守管理タスクを複数の間接ファイルに対して実行することで、保守管理タスクの同時実行が可能です。同時に実行する保守管理タスクの数は、使用する CPU の数と同数にすることをお勧めします。そうでない場合、CPU リソースの獲得のための競合が始まり、タスクの完了により時間がかかる恐れがあります。
ビューの索引は、Notes® のデータベースのビューやフォルダに表示される文書一覧を構築するときに使用する内部的なファイリングシステムです。
データベース設計者は、複数のデータベース間で設計を一致させるために、データベースやデータベースの要素にマスターテンプレートを関連付けることができます。
トランザクションログを使用すると、データベースが破損する可能性が低くなりますデータベースへの変更を記録するトランザクションログを使用すると、サーバーエラーや電源エラーなどのシステムエラーが発生した場合に、サーバーによって自動的にトランザクションログが使用され、データベースが復旧、回復されます。ディスクエラーが発生した場合に、トランザクションログと認定バックアップユーティリティを併用することでデータベースを復旧、回復できます。
例えば、データベースを複数サーバーに均等に分散させるため、あるサーバーから別のサーバーにデータベースを移動する場合があります。データベースにレプリカがある場合は、レプリカがある他のサーバーにデータベースを複製するため、移動先サーバーに適切な接続文書が必要です。データベースをクラスタ内のサーバーに移動する場合は、そのサーバーと、データベースのレプリカがある、クラスタ内の他のサーバーとの間では、接続文書の有無に関わらず複製が行われます。
サーバーメールの変換ユーティリティを使用すると、メール以外のデータベースを別の種類のメール以外のデータベースに変換できます。メール以外のデータベースとは、$Inbox フォルダを持たないすべてのデータベースのことです。
Notes® クライアント参照を、削除または移動されたデータベースから指定したデータベースのレプリカにリダイレクトすることができます。
データベース分析では、文書、ユーザーの使用状況、複製データなどのその他の詳細情報の中の変更内容を明らかにします。