複数ディレクトリ環境での識別名の構文

HCLDomino® ディレクトリと LDAP ディレクトリの両方にエントリがある複数ディレクトリ環境の場合は、どのコンテキストで HCLNotes® 識別名を使用し、どのコンテキストで LDAP 識別名 (RFC 2253 で定義) を使用するかを理解することが重要です。

Domino データベースフィールドまたは ACL では Notes 識別名 (DN) を使用し、LDAP ディレクトリ属性では LDAP DN を使用します。

複数ディレクトリ環境では、Notes DN と LDAP DN の構文間で名前変換を行うことが必要な場合があります。たとえば、Domino データベースの ACL に LDAP ディレクトリに存在するエントリの DN (つまり、Fullname の追加値) を入力する場合は、Notes DN の構文に変換します。また、ディレクトリアシスタントで Notes DN のマッピング機能を使用する場合は、Notes DN を LDAP の構文に変換し、LDAP ディレクトリの特定の属性にその値を使用します。

注: [Domino Fullname] フィールドの 2 番目の値は、Notes の「共通名」値であるため、その値として LDAP DN を追加しないでください。

次の表は、これらの変換方法をまとめたものです。

表 1. LDAP 識別名および Notes 識別名への文字の変換

名前を構成する実際の文字

LDAP DN での表現

Notes DN での表現

, <カンマ>

\, <円記号+ カンマ>

, <カンマ>

+ <プラス>

\+ <円記号+ プラス>

+ <プラス>

\ <円記号>

\\ <円記号 + 円記号>

\ <円記号>

> <大なり記号>

\> <円記号+ 大なり記号>

> <大なり記号>

< <より小さい>

\< <円記号+ 小なり記号>

< <より小さい>

; <セミコロン>

\; <円記号+ セミコロン>

; <セミコロン>

" <二重引用符>

\" <円記号+ 二重引用>

"""

= <等号記号>

\= <円記号+ 等号記号>

=

# <シャープ記号>

\# <円記号 + シャープ記号>

#

@ <アットマーク>

@ <アットマーク>

"@"

/ <スラッシュ>

/ <スラッシュ>

"/"