ビジネスカードの問題の解決

ビジネスカードにユーザー情報が期待どおりに表示されない場合は、まずサーバー構成を確認し、次にクライアントを確認し、最後にビジネスカード自体を確認します。

このタスクについて

サーバー構成を確認する

Sametime® コミュニティー・サーバー で使用しているストレージ・リポジトリ―ーの構成を確認および検証します。ビジネスカードで発生する問題の原因として最も可能性が高いのは、構成の問題です。詳細は、『ビジネスカードのセットアップ』の該当するセクションを参照してください。

クライアントの UserInfo サーブレットを確認する

クライアントの UserInfo サーブレットは、クライアントの要求を受け取り、これに応答します。要求された詳細をビジネスカードに表示するには、このサーブレットが正常に機能している必要があります。

以下の手順に従って、UserInfo サーブレットが正常に応答しているかどうか検証してください。

手順

  1. 表示するビジネスカードを保有するユーザーの識別名 (DN) を判別します。さまざまなディレクトリタイプのサンプル DN を以下に示します。
    • Domino® ディレクトリー: cn=sametime User/O=RENOVATIONS
    • Active Directory: cn=Sametime User, cn=users,dc=austin,dc=renovations,dc=com
    • TDS ディレクトリー: uid=Sametime user,ou=Austin,o=RENOVATIONS
  2. ビジネスカードの詳細を取り出すためにクライアントが行う HTTP 要求をシミュレートする URL を構成します。例:
    protocol://host_name/servlet/UserInfoServlet?operation=3&setid=1&UserId=User_DN
  3. 各部の意味は以下のとおりです。
    • protocol = http または https
    • host_name = Sametime サーバーの完全修飾ホスト名
    • User_DN = 探している情報を保有しているユーザーの完全識別名
    • Domino ディレクトリ: http://sametime.example.com/servlet/UserInfoServlet?operation=3&setid=1&userId=cn=Sametime User/O=renovations
    • Active Directory: http://sametime.example.com/servlet/UserInfoServlet?operation=3&setid=1&userId=cn=Sametime User,cn=users,dc=austin,dc=renovations,dc=com
    • TDS ディレクトリ:http://sametime.example.com/servlet/UserInfoServlet?operation=3&setid=1&userId=cn=uid=Sametime User,ou=Austin,o=RENOVATIONS
    注:
    • 「UserInfoServlet」という名前では大文字と小文字が区別されます。
    • URL でアポストロフィまたは引用符を使用しないでください。
    • UserInfo サーブレット操作の URL には、スペースを使用しないでください。URL 内のスペースは %20 に変換されるため、サーブレットは結果を生成しません。
    • 次の例では「Sametime」と「User」の間にスペースが含まれています。http://sametime.example.com/servlet/UserInfoServlet?operation=3&setid=1&userId=cn=Sametime User/O=IBM)。このスペースは %20 に変換されます。これはスペースを表すために「User」という語の前挿入されます。http://sametime.example.com/servlet/UserInfoServlet?operation=3&setid=1&userId=cn=Sametime%20User/O=IBM
  4. 構成した URL を Web ブラウザーのアドレス・フィールドに入力して、結果を表示します。
  5. 期待どおりの詳細が表示されない場合は、UserInfo サーブレットのトレースを有効にします。
    • コミュニティーサーバーを停止します。
    • sametime.ini ファイルの [debug] セクションで、USERINFO_DEBUG_LEVEL=5 設定を編集または追加します。
    • トレース・ファイルは Trace フォルダー内にあります。トレースファイルの名前とフォーマットは、UserInfo サーバーアプリケーションの場合は UserInfo_091021_1818.txt、UserInfo サーブレットの場合は UserInfoHTTP_091231_2240.txt のようになります。
    • コミュニティーサーバーを再起動します。
    • サーバーが完全に起動したら、Web ブラウザーから HTTP 要求を送信してサーブレットをアクティブにします。
  6. 「ユーザー ID」の不明エラーが発生した場合は、指定したユーザー ID が見つからなかったことを示しています。このエラーの原因として最も多いものは、以下のとおりです。
    • 誤ったユーザー識別名を指定した。
    • ユーザーが置かれているディレクトリが到達不能または検索不能である。

次のタスク

クライアントをチェックする

クライアントの UserInfo サーブレットが正常に応答している場合は、クライアント側のトレースを有効にして、クライアントで行われている動作を判断します。『組み込み型クライアントと Connect Client のログとトレース』の手順に従ってください。