z/OS® 用に Domino® SNMP Agent を設定する
以下の手順を LPAR ごとに 1 回実行して、IBM® z/OS® 用に Domino® SNMP Agent を設定します。
このタスクについて
Domino® SNMP Agent を使用する前に、TCP/IP と SNMP が LPAR に正常にインストールおよび設定されていることを確認します。また、Domino® の実行可能ファイルと Domino® データディレクトリが検索パスにあることも確認します。コミュニティベースのセキュリティ (SNMPv1 または SNMPv2 形式) だけがサポートされています。
LPAR に SNMP が設定されていない場合、次の IBM® マニュアルを参照して SNMP を設定してください。
- z/OS® Communications Server IP 構成ガイド、SC31-8775
- z/OS® Communications Server IP 構成解説書、SC31-8776
SNMP Agent とサブエージェントは、z/OS® UNIX™ System Services の syslog デーモンのデーモン機能を使用してトレース情報を記録します。SNMP を使用している場合、syslog デーモンを設定してください。syslogd、および /etc/syslog.conf 設定ファイルにデーモン機能を指定する方法の詳細については、上記の z/OS® Communications Server マニュアルを参照してください。
SNMP の設定が正しいことを確認するには、Unix System Services 内から次のコマンドを入力します。
osnmp -h host name walk システム
出力は次のサンプル出力のようになります。
1.3.6.1.2.1.1.1.0 = SNMPv3 agent version 1.0 with DPI version 2.0
1.3.6.1.2.1.1.2.0 = 1.3.6.1.4.1.2.3.13
1.3.6.1.2.1.1.3.0 = 1192800
1.3.6.1.2.1.1.4.0 = userid
1.3.6.1.2.1.1.5.0 = hostname
1.3.6.1.2.1.1.6.0 = location
1.3.6.1.2.1.1.7.0 = 76
1.3.6.1.2.1.1.8.0 = 950000
1.3.6.1.2.1.1.9.1.2.1 = 1.3.6.1.4.1.2.11.7.1
1.3.6.1.2.1.1.9.1.2.2 = 1.3.6.1.4.1.2.11.7.2
1.3.6.1.2.1.1.9.1.3.1 = z/OS® SNMP Agent
1.3.6.1.2.1.1.9.1.3.2 = z/OS® TCP/IP SNMP Subagent
1.3.6.1.2.1.1.9.1.4.1 = 0
1.3.6.1.2.1.1.9.1.4.2 = 1800
osnmp コマンドからの出力がサンプル出力とまったく異なる場合、SNMP が正しく設定されていません。z/OS® Communications Server マニュアルをもう一度調べて、SNMP の設定が正しいことを確認してから、継続してください。Domino® 用に SNMP を設定する場合は、次のことに注意する必要があります。
手順
- TCP/IP プロファイルに SACONFIG ステートメントを含める場合、プロファイル内のステートメントが次の例のような形式であることを確認します。
SACONFIG ENABLED COMMUNITY public AGENT 161 SETSENABLED
public は希望するパスワードに置き換えることができます。パスワードの変更を選択し、/etc/pw.src のパスワードを使用する場合、そのパスワードも変更したことを確認します。
- TCP/IP プロファイルにポート 161 が予約されていることを確認します。
PORT
161 UDP OMVS ; SNMP Agent
- プロシージャ OSNMPD の設定が正しく、すべての IPL の後に開始されることを確認します。 注: OSNMPD プロシージャを設定する前に、『z/OS® Communications Server IP 構成ガイド』で、データセット名の設定と検索手順に関する重要情報をもう一度確認してください。
次に、OSNMPD EXEC カードの例を示します。
//OSNMPD EXEC PGM=EZASNMPD,REGION=4096K,TIME=NOLIMIT,
// PARM=('POSIX(ON) ALL31(ON)',
// 'ENVAR("RESOLVER_CONFIG=/etc/resolv.conf"',
// '"OSNMPD_DATA=/etc/osnmpd.data")',
// '/-d 0')
- Mibs.data、osnmpd.data、pw.src、snmptrap.dest は Domino® SNMP Agent の実行には必要ありません。しかし、これらのメンバーの使用を選択した場合は、正しく設定する必要があります。/etc にあるメンバーには、ユーザー、グループ、その他に読み取りアクセスが設定されていることを確認します。
(rwxr - - r -)
Mibs.data と osnmpd.data が /etc にないか、以前のレベルからのものである場合、/usr/lpp/tcpip/samples に置かれた TCPIP サンプルから現在のレベルを取得できます。
注: osnmp.conf が /etc に置かれていないことを確認してください。これはユーザーベースセキュリティ用に予約されています。ヒント: トラップ転送先は、NMPTRAP.DEST データセットで定義されています。リモートから管理するインフラストラクチャ用には、適切なトラップ転送先とコミュニティ名を設定してください。 - /etc/pw.src または /etc/snmpd.conf を使用する場合、Domino® サーバーの正しいホスト名と IP アドレスが指定されていることを確認します。ホスト名は大文字小文字を区別します。システムの正しいホスト名を取得するには、UNIX™ System Services 内で次のコマンドを入力します。
hostname
pw.src は次のサンプルのようになります。
HOSTNAME 9.1.2.3 255.255.255.255
public 9.1.0.0 255.255.0.0
test1 9.1.0.0 255.255.0.0
public を使用しないように TCP/IP プロファイルに SACONFIG を設定した場合、ホスト名を SACONFIG ステートメントで使用したパスワードに置き換えます。
- snmptrap.dest に正しいホスト名が設定されていることを確認します。ホスト名は大文字小文字を区別します。
HOSTNAME UDP
一般的なセットアップの問題の詳細については、Information APAR II13477 を参照してください。
Domino® SNMP Agent を起動する
手順
- uid 0 ユーザーとして次のコマンドを入力し、LNSNMP プロセスを起動します。
lnsnmp.sh start
注: z/OS® では、Domino® SNMP Agent を自動的に起動することはできません。 - lnsnmp が起動したら、次のコマンドを入力し、SNMP が Domino® MIB を認識していることを確認します。
osnmp -h host name walk システム
出力には、次の行が入っているはずです。
1.3.6.1.2.1.1.9.1.3.3 = Lotus® Domino® SNMP Agent
次に、以下のコマンドを入力します。
osnmp getnext 1.3.6.1.4.1.334.72
次のように表示されます。
1.3.6.1.4.1.334.72.2.1.0 = 2
タスクの結果
1.3.6.1.4.1.334.72 で始まる OID 番号が入った値が返されます。これによって SNMP Agent は要求を受け取り、lsnmp に転送し、lsnmp が有効な値を返していることが確認されます。
サンプル出力で示したような正しい応答がない場合、または getnext 応答が Domino® MIB 外の OID に対するものである場合、さらにデバッグを行う必要があります。レベル 255 で SNMP Agent トレースを開始します。
さらに検査する内容があるかどうかを確認し、SNMP Agent トレースの設定方法に関する情報を取得するには、Informational APAR II13477 を参照してください。
LNSMP Agent の使用を停止する
このタスクについて
このコマンドを入力します。
lnsnmp.sh stop
z/OS 固有部分の Domino® SNMP Agent の設定作業が完了したら、プラットフォーム以外の設定を行います。