Dircat タスクを実行するサーバーを選択する

サーバーのタスクである Dircat タスク (Directory Cataloger) では、最初にソース Domino® ディレクトリの情報をディレクトリカタログに集約します。その後、このタスクは定期的に実行され、ディレクトリカタログを更新します。この更新によって、ソース Domino ディレクトリまたはディレクトリカタログ設定での変更がディレクトリカタログに反映されます。Dircat タスクでは、要約ディレクトリカタログと拡張ディレクトリカタログの両方を集約します。

このタスクについて

Dircat タスクを実行するサーバー (Dircat サーバー) には、次のことが必要です。

  • 集約されるソース Domino ディレクトリのローカルレプリカを格納できるディスク容量を持っている必要があります (サーバーからネットワーク経由でディレクトリにアクセスするのではなく、ディレクトリをサーバーにローカルに格納する場合)。
  • 集約されたディレクトリカタログと全文索引を格納できるディスク容量を持っている必要があります。デフォルトで全文索引を持つのは要約ディレクトリカタログのみです。
  • 集約されたディレクトリカタログを、それを使用するあらゆるサーバーとクライアントに複製できる必要があります。

多くの場合、Dircat タスクを実行して、ある 1 つのドメインにあるサーバーでディレクトリカタログを構築して維持する方法が最良です。組織全体に存在する、ディレクトリカタログを必要とするサーバーには、そのディレクトリカタログを複製します。この方法は、CPU に対する負荷の大きい、ディレクトリカタログの Dircat 処理を実行するサーバーが 1 つでよいという点で、各ドメインごとにディレクトリカタログを構築して維持する方法より多くの利点があります。ディレクトリカタログの構築場所であるドメインの 1 次 Domino ディレクトリを集約すると、他のドメインのサーバーはそのディレクトリカタログを使用して、1 次 Domino ディレクトリから情報を参照できます。

1 つのサーバー上で実行する Dircat タスクでは、複数のディレクトリカタログを処理できます。Dircat タスクはシングルスレッドであるため、ディレクトリカタログの処理は同時処理ではなく逐次処理になります。Dircat は CPU に対する負荷が高いタスクであるため、多くの場合、1 つのサーバーを Dircat 処理専用にすると効果的です。

1 つのディレクトリカタログを 1 つのサーバーのみが集約できるようにする

Dircat タスクを複数のサーバーで実行して、各サーバーが別々のディレクトリカタログを集約できるようにします。ただし、別々のサーバーで実行される Dircat タスクで同じディレクトリカタログを集約することはできません。これを行うと、そのディレクトリカタログで複製の競合が発生します。ディレクトリカタログの設定時には、そのディレクトリカタログの設定文書で [集約を制限するサーバー] オプションを選択して、そのディレクトリカタログを集約できるサーバーの名前を 1 つ指定します。このフィールドが指定されていると、設定文書で指定されていないサーバーで、そのディレクトリカタログのレプリカに対して Dircat タスクを実行しようとすると、サーバーはその Dircat タスクを中止し、「Aggregation of this catalog can only be done by servername」というメッセージを返します。