インターネットクラスタマネージャ (ICM) の使用を計画する
インターネットクラスタマネージャ (ICM) がサービスを提供するクラスタを計画します。次に、ICM 自体の実行場所と実行する ICM の数を計画します。
Web サーバーを既存のクラスタに追加する、クラスタにある既存のサーバーを Web サーバーとして使用する、Web トラフィック専用のクラスタを作成するといったことができます。クラスタの計画では、HCL Domino® クラスタを作成する場合の検討要素と同じ要素を考慮します。たとえば、使用可能なサーバーの処理能力やクラスタに存在するトラフィック量を考慮する必要があります。Web トラフィックが多いサーバーは、Web トラフィック専用とすることを検討してください。また、ワークロードが均衡するように、データベースを分散配置する必要もあります。
- クラスタ内のサーバー数
- クラスタ内のレプリカの数と配置
- データベースのサーバー間での分散配置
- クラスタトラフィック用のプライベート LAN の作成可否
- ICM の配置場所
ICM の配置を計画する
ICM は、クラスタ内部のサーバーでも外部のサーバーでも実行できます。複数の ICM を実行して、そのうち 1 つの ICM は常に使用できるようにすることも可能です。
ICM を設定する方法にはいくつかあります。たとえば、次の作業ができます。
- 単一の ICM を設定し、クラスタの外部に配置する
サーバーを ICM 専用にします。このサーバーには、サーバーを実行するうえで必要のないデータベースやサーバータスクを保存、設定しないようにします。不要なデータベースやサーバータスクを除外すると、パフォーマンスの低下やサーバーの障害を引き起こす可能性のある処理がほとんど発生しないため、ICM の信頼性が向上します。
- クラスタの外部に複数の ICM を設定する
ある ICM が使用できなくなっても、それ以外の ICM は使用できるため、クライアント要求は引き続き処理されます。両方の ICM に同じホスト名を設定すると、一方に障害が発生しても、他方の ICM が処理を引き継ぐため、ユーザーには影響が及びません。
複数の ICM を設定する利点は可用性であり、パフォーマンスの向上ではありません。この設定では、1 つの ICM ではクライアント要求を処理しきれない場合にのみ、パフォーマンスが目に見えて向上します。
- 単一の ICM をクラスタの一部として設定する
クラスタにある任意のサーバーで ICM を実行すると、その ICM をクラスタに含めることができます。ICM は、クラスタの中で最も強力なサーバーか、トラフィックが最小のサーバーで実行する必要があります。
- 複数の ICM をクラスタの一部として設定する
ICM をいつでも利用できるように、クラスタに複数の ICM を設定できます。
- クラスタの内部と外部に ICM を 1 つずつ設定する
クラスタの内部と外部で動作する ICM を 1 つずつ設定できます。クラスタ外部の専用サーバーが使用できなくなっても、バックアップ ICM を使用できるため、クラスタ内部に ICM 専用サーバーを設定する必要はありません。